今日、1年ぶりに内科に行ったら、待合のテーブルの上に「極端な炭水化物制限 生命の危険も」と題するパネルが置いてありました。
ご存知の方も多いかと思いますが、その内容は、日本糖尿病学会の公式見解を伝える読売新聞の以下の記事でした。
主食を控える「糖質制限食(低炭水化物食)」について、日本糖尿病学会は26日、「極端な糖質制限は健康被害をもたらす危険がある」との見解を示した。
糖質制限食は、糖尿病の治療やダイエット目的で国内でも急速に広まっている。
同学会の門脇孝理事長(東大病院長)は読売新聞の取材に対し、「炭水化物を総摂取カロリーの40%未満に抑える極端な糖質制限は、脂質やたんぱく質の過剰摂取につながることが多い。短期的にはケトン血症や脱水、長期的には腎症、心筋梗塞や脳卒中、発がんなどの危険性を高める恐れがある」と指摘。「現在一部で広まっている糖質制限は、糖尿病や合併症の重症度によっては生命の危険さえあり、勧められない」と注意した。(出典:読売新聞 7月27日)
ゲスの勘繰りというやつかもしれませんが、高血糖患者が減るのを恐れて、日本糖尿病学会はこういう見解を発表しているんじゃないでしょうかねえ。
糖質制限の効果は、確実に実証されているわけですから、もっと積極的に「糖質制限」を活用しようという前向きな見解が出てもおかしくないと思うのですが。。。。
こういう全面否定の全面対決的な見解しか出せないのには、何か、金銭に関わる事情があるのでは、と浅学でゲスな私は考えてしまうのです。
総摂取カロリーの40%以上は炭水化物から摂らないと危険なんですかねえ。40%未満くらいで「極端な糖質制限」と呼ぶことにも違和感を覚えます。10%未満なら「極端」というのもなんとなく納得できそうですが。。。
糖質制限は、糖尿病対策だけでなく、ダイエットや老化予防にも効果があるとされています。糖質制限が一般化すると、お米や小麦の消費にも響いてくることも考えられますから、学会に対し、農協や関連企業などからの圧力もあるのではと裏読みしてしまいますね。
「糖質制限 危険性」でググってみれば、色々な意見をうかがい知ることができますが、日本糖尿病学会の公式見解を重大に受け止めている人は少ないのではないでしょうか。
とりあえず、公式見解発表後は、メディアでの糖質制限ダイエットの露出は減っているような気がします。学会としては大成功だとは思います。
今後は、「糖質制限」をどういう形で治療に応用していくか、という前向きな見解を是非発表してほしいものです。